○木祖村寒冷地等特殊地域借受家畜の貸付規程
(昭和42年2月25日規則第1号)
(趣旨)
第1条　この規程は、木祖村の農業生産力と経済向上のため農家に肉用雌牛の無償貸付をすることにより必要な事項を定めるものとする。
(用語の意義)
第2条　この規程において、次の各号に掲げる用語の意義はそれぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)　農家　農業生産の収益性が乏しく、農業収入を向上させるため肉牛し育の可能な農家
(2)　家畜　次のア又はイに該当するものをいう。
ア　村が県の補助により借受けた肉用雌牛
イ　アの肉用雌牛から生産された家畜又はその代替家畜のうちで県の貸付規程の第11条第1項及び第2項の規定により県に納付された肉用雌牛
(貸付対象)
第3条　家畜を受けることのできる者は村内農業者であつて第2条第1項に該当する者で、この事業の目的を達成するため、これらの農業者に借受家畜を無償で転貸することが適当と村長が認めた農家とする。
(貸付頭数等)
第4条　家畜の貸付頭数は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1)　借受者は借受頭数2頭以上を借受けられるものとする。
(2)　借受者は第2条第2号の返納仔雌牛を更に貸付けを受けることができる。
(貸付期間)
第5条　家畜の貸付期間は、原則として5年とする。
(貸付条件)
第6条　次の各号に掲げる事項は、家畜の貸付条件とする。
(1)　借受者は、借受家畜1頭について年間し育に要するし料の大部分を自給ができること。
(2)　農業共済組合が行なう家畜保険に必らず加入すること。
(3)　借受家畜は、長野県登録協会が行なう家畜登録を必ず受けること。
(4)　借受家畜の受領及び返納に要する経費、家畜伝染病予防法に基づく検査、注射等の手数料、家畜共済保険掛金、登録料、し育管理費その他貸付期間中に要する一切の費用は借受者において負担すること。
(5)　前号のほか、村営牧場に委託した場合も管理規定に基づき委託放牧料その他の経費は借受者において負担すること。
(6)　借受家畜のし育管理について、知事及び村長が指示する事項に従うこと。
(7)　借受家畜は、村長の許可なくて他人に転貸、委託、譲渡してはならない。
(貸付申請)
第7条　家畜を借り受けようとするものは、肉用雌牛貸付申請書(様式第1号)を村長に提出しなければならない。
(貸付の決定)
第8条　村長は前条の規定により申請があつたときは、当該申請書を審査して貸付けを決定し申請者に通知するものとする。
第9条　借受者は肉用雌牛受領証を村長に提出しなければならない。
2　借受者は村長の定める誓約書に村長の認める保証人を付するものとする。
(報告)
第10条　借受者は借受家畜が分べんしたときは、5日以内に分べん報告書(様式第2号)により村長に報告しなければならない。
2　借受者は借受家畜について、疾病、死亡、盗難、失そう、その他の事故が発生したときは、速やかに事故報告書(様式第3号)により報告しなければならない。
(子牛の納付)
第11条　借受者は借受家畜が借受期間中に生産した家畜で生後6ヶ月を経過した雌子牛のうち借受頭数の範囲内で村長に納付しなければならない。
2　前項の規定により雌子牛が生産しない場合及び生産した以外の雌子牛の返納を希望する場合は、村長が指定する期日及び場所において行なわれなければならない。
(家畜の譲与)
第12条　知事は前条の規定により雌子牛の返納した場合において借受者が借り受けた親牛をこの規定に従つて、し育管理を充分したと認めた時は、借受者に譲与するものとする。
第13条　知事は借受者が借受家畜をこの規定に従つて雌子牛の返納ができない場合は貸付期間満了後において次に掲げる対価により借受者に譲渡することができる。
(1)　貸付家畜を県が購入した購入価格(購入価格が時価より高いときは時価)に相当する対価を納付すること。
第14条　借受家畜が雌子牛を生産した場合は借受者に譲与する。
(損害の賠償等)
第15条　村長は借受者が貸付家畜について損害を生じさせたときは、損害賠償を求めることがある。ただし、注意義務を怠たらなかつたと認められたときはこの限りでない。
第16条　村長は借受者が借受家畜をこの規程に違反して管理していると認めるときは、当該家畜を返還させることがある。ただしやむを得ない事情があると認めるときはこの限りでない。
附　則
この規程は、公布の日から施行する。